木工用の作図ソフト探し

パソコンで工作用の図面を書きたい

ホムセンで売っている木材を使って小物や家具をよく作ります。
あまり複雑なものを作らないので、方眼紙に手書きの作図で済ませていました。
製図というほど立派ではなく、イラストに寸法が入った程度ですね。

 

ただ、少し設計に悩むと書いたり消したりが正直メンドクサイ。
そこで、Windows PCで手軽に木工作の製図ができるソフトを探すことにしました。

条件はこんな感じです。

  1. できれば無料
  2. Windows 10対応
  3. 3Dでも2Dでも良い
  4. Excelの図形描画+αぐらいの簡単なもの
  5. 実寸で書ける

 

最初に結論

長くなるので結論から言うと、caDIY3Dという有料ソフトの30日無料体験版に落ち着いています。
30日過ぎたらどうするの?というのがあるのですが、まぁまぁお高いのでまだ購入には至ってません。
cadiy3d.com

 

選択の候補

同じ悩みを持つ先達の知恵をGoogleさんから拝借すると、自分の条件に合いそうなものは4つ見つかりました。

  1. 【2D】JW-CAD for WindowsJWW
  2. 【2D】LibreOffice Draw
  3. 【3D】SketchUp(旧Google Sketchup
  4. 【3D】caDIY3D-X(有償)

全部インストールして、自分に合うかどうか確認していきます。

自分のスキルは、

  • ExcelPowerPointは一通り使える
  • 作図は昔VISIOを使っていた
  • 製図の知識はない
  • 当然2D CADも3D CADも使えない

という感じです。

 

JW-CAD for WindowsJWW

JW-CADは無料の建築用CADとして超有名どころ。

www.ath-j.com

結論

自分には無理

理由

条件4番が合いませんでした。使えるようになるまでに学習の時間が掛かります。
Excelの図形描画のような操作方法だと良いなぁと思っていたのですが、JWWは作図の作法が独特すぎました。

普通にマウスをドラッグしながら四角形を書いたり、図形選択してドラッグで移動という操作ではないんですね。

使い方の解説サイトは沢山あるので、勉強環境は無料で手に入ります。
けれども、直線の引き方からの勉強になってしまいます。


たぶんプロが使うと最小の手間で効率よく描けるような設計になっているのでしょう。

素人は時々しか使わないので、あまりに独特な操作性だと、次に使う時までに忘れてしまいそうです。

 

LibreOffice Draw

LibreOfficeは、Microsoft Officeと同様の機能を持つフリーソフトです。
このパッケージに含まれるDrawというソフトが、2Dの作図に使えます。

ja.libreoffice.org

 

表計算や文書作成、プレゼンなどのツールも一式インストールされます。Drawのみをインストールすることはできないような感じです。

 

結論

制限付きで2Dの作図に使える

理由

全部の条件に合致します。
操作の作法はExcelの図形描画機能と似ていますので、新しく覚えることがほとんどありません。
また、Excelの図形では寸法を指定しての図形描画はできませんが、Drawでは実寸を指定して図面が書けます。
Microsoft製品でいうとVISIOというドローソフトが同じことができます。
一時期仕事でVISIOを使っていましたので、その点でも自分はとても入りやすいソフトです。

 

インストールから始めて30分ほど弄ってましたが、こんな感じで描けました。
寸法線の引き方に少し悩んだ程度でしょうか。

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LibreOffice Draw

 

頭の中で作りたいものの正確なイメージを作れる人は道具を選ばないと思うのですが、イラスト程度の絵を書きながらあれこれ考えたい人には、LibreOffice Drawの様なドローソフトが良いと思います。

 

SketchUp(旧Google SketchUp

SketchUpは3Dモデルが描けるソフトウェアです。
以前はGoogle傘下だったので、Google SketchUpと呼ばれてました。今は別の会社に買われたようです。

www.sketchup.com

 

有料版もあるのですが、無償版はクラウドで提供されています。
ですから、ブラウザのみで作図できます。
パソコンにプログラムをインストールしなくてよく、気軽に試せるのはいいですね。

結論

条件付きで行けそうだけど……

理由

条件4番がギリ合格ぐらいです。
やはり3Dなので、少し慣れが必要です。

2D的に平面図を書いてから、ニューッと伸ばして3D化するという流れでやれば、2D作法のまま3Dの世界に入れそうな気がしました。

LibreOffice Drawの方が明らかに簡単で、素人DIY用の作図をするには十分に足りる。
……ということが分かっているので、本当に3Dの図面が必要か?というところが悩ましいです。作図に手間暇を掛けずに、さっさと工作したいですからね。

 

実際に使っていくと、このおばさん誰?とか、コピペしたらおかしくなったとか、疑問が湧いて出てきますので、調べながら図面を書いていたら時間が掛かります。

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SketchUp

caDIY3D-X

ここで最初に結論付けたcaDIY3D-X
株式会社日本マイクロシステム社からリリースされている、DIY用途に特化した3Dモデル作成ソフトです。

残念ながら有料ですが、30日間フル機能が使える体験版が用意されています。

 

 

結論

ちょっと動画を見れば3Dの図面が書ける

理由

有料なので条件1には合いません。
また、3Dなので条件4もギリ合格ぐらいです。

DIYに特化されているので、SketchUpより自由度が低いです。
この為、覚えることが少なくて済み結果的に簡単に操作が習得できます。

 

特に、オフィシャルサイトで公開されている解説ムービーの出来が素晴らしいです。

cadiy3d.com

これを見るだけで大体の操作を覚えることができます。
自分も一回見ただけで、図面が描けました。

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caDIY3D

 

2x4材とか、パイン集成材とかホームセンターで入手しやすい木材のデータが最初から用意されています。

それらを選択して、寸法を入力し、画面に配置。
あとは、その部品を組み合わせていくだけで、それっぽい絵が描けてしまいます。

ビスや釘とか寸法線とかも、専用のツールが用意されていますし、木取図も自動作成されます。

これらは、実際に材料を買ったり、加工に入ったりするときに必要になるので、ワンパッケージで片付くのはホントにありがたい。

 

SketchUpだとゼロから自分で作らないとダメなので、全体の工数はかなり少なくて済みそうです。

 

問題は有料ライセンスを買うかどうか。

大量の資材を使う大型の工作や、複雑な工作の時は、3Dモデルでしっかり設計検証ができるので、十分にペイしそうです。

それと、利用頻度が多いとか。

 

単純な工作しかしないのであれば、2DでフリーのLibreOffice Drawで十分です。

……もうちょっと考えます。